小児の歯科について。
元気ですかー!あやめ院長です。
あまりの忙しさに、しばらくブログを書いておりませんでしたが、
せっかくセミナー等で学んできたことがたくさんありますので、
少しずつアップしていきたいと思います。
7月6日(日)、東北大学の小児歯科の教授による講演会に参加してきました。
その中で、私の中でもおぼろげながらあった考え方に間違いはなく、
スッキリと整理された講演会でした。
歯科ソレイユへも多くのお子さんが来院されますが、
中には、とてもむし歯が多く、そして大きくなっているお子さんもおられます。
あまりにも小さいお子さんですと、むし歯を削って詰める、
という処置が難しい場合も多くあります。
それでも痛みが出る前に何とか治療できれば、と処置しておりますが、
残念ながら痛みが出たり腫れたりするお子さんもおられます。
痛がっているのを見るのも、処置をされているのを見るのも、
とてもかわいそうなくらいです。
何とかすべてのお子さんが「歯医者は楽しい、歯医者なんてへっちゃら」
とならないものか、と自問自答が続きます。
その答えが、ズバリ『予防』です!
「な〜んだ、当たり前だよ〜」と言わないで下さい。
やはりこれがすべてなのです。
そのための歯科ソレイユの戦略をお話します。
①歯が生えてきたら、定期チェックとフッ素塗布。
この時期は色々な処置をすることができません。
嫌がらないように少しずつ慣れていく、という意味合いもあります。
②ブクブクうがいができるようになったら、プラスフッ素洗口。
継続的に歯を強化するためには、フッ素の頻度を増やすことが一番です。
大きな害はない濃度ではありますが、それでもフッ素は摂り過ぎると問題があります。
そのため、飲み込まずに吐き出せるようにブクブクうがいができるようになってから
の方がよいのです。
③乳歯の一番奥、6才臼歯(永久歯)が生えてきたら、シーラント。
むし歯のリスクにあわせて必要であれば、早期に溝を埋めるフィッシャーシーラント
(予防塡塞処置)を行います。奥歯の溝はむし歯に最もなりやすい場所の一つです。
そこをあらかじめ塞いでおくことでかなりのむし歯を防ぐことができます。
④脱灰してきたら、穴になる前にコーティング。
それでも表面が脱灰してくるようであれば、歯の表面に塗るコーティング剤を使います。
ただし、これはもっと根本的な、食事・おやつなどの生活習慣を改善する必要があります。
そして、お父さん・お母さんによる仕上げ磨きや歯磨きチェックを忘れてはいけません。
「仕上げ磨きは何才までするんですか?」とよく聞かれますが、
お子さんに字を書かせてみて下さい。
きれいにうまく字がかけるようであれば、歯磨きも上手にできるようになっています。
それでもちゃんと磨けているかのチェックは必要です。
年齢は関係なく、うまく磨けていなければ、チェックは必要です。
大人の方でもチェックは必要かもしれません。(笑)
「乳歯はどうせ生え替わるから」などと軽く思わないで下さい。
噛めなければ栄養も摂れませんし、体もあごも大きく成長しません。
噛み締められなければ、運動だってしっかりできません。
乳歯は抜けるためにあるのではありません。
お子さんの成長段階で必要だからこそあるのです。
そうでなければ、最初から永久歯が生えてきてもよいのですから。